AVに男優として出演をしてしまった。動画を公開されたくない。何か方法はありますか

男子大学生からのAV出演被害の相談の例です。(兵庫県内の性被害についての相談や支援機関の紹介を行うNPO法人性暴力被害者支援センター・ひょうごに寄せられる相談・回答をもとに、地域や年齢など、個人を特定しないよう一般化してご紹介しています)

被害者:男子大学生
相談者:本人
相談内容:芸能関係で高額なバイトがあると誘われて、指定された場所にいったらAV出演だった。逃げられなくて契約してしまい、撮影されてしまった。いつ公開されるかと思うと気が気でない。不安で夜も寝られない。何か方法はありませんか。

自分や相手の性別にかかわらず、AV出演の強要は性暴力です。
2022年6月23日に、AV出演被害防止法が施行されましたので、法の施行日以降の出演であればメールなど、履歴の残る方法で「イヤ」と伝えるだけでAV出演契約の取り消しや公表の差し止めが可能です。施行日以前でも公表の差し止め請求や損害賠償請求ができます。
NPO法人性暴力被害者支援センター・ひょうご 相談窓口担当者

出演契約の任意解除はできる

法の施行日以降の出演であれば、メールなど履歴の残る方法で「(〇月〇日に契約した)AVに出演する契約を解除します。公表はやめてください」と伝えることで契約をなかったことにできます。その場合、送信履歴は日付・内容のわかる形で保存しておきましょう。
施行日以前であれば、差し止め請求等も出来る場合がありますので法律相談をしてみてください。「支援機関一覧」から「法的支援」で絞り込み、「法律相談」ができる機関に、ご相談ください。このサイトを運営している「性暴力被害者支援センター・ひょうご」にご相談いただくと、ご希望があれば面談・調整の上で法律相談に付き添うこともできます。

詳しくは内閣府の「AV出演で悩んでいる方へ」のサイトを参考にしてください。https://www.gender.go.jp/policy/no_violence/avjk/higai.html

体と心のケア

1)性感染症検査をしたい、肛門や性器のケガを診てほしい

このサイトを運営している「性暴力被害者支援センター・ひょうご」は兵庫県立尼崎総合医療センターと連携していますので、ご相談ください。ほかには性暴力被害者の支援を表明している病院のうち、男性の相談が可能な病院として

  • 兵庫県立西宮病院(西宮市)
  • 兵庫医科大学病院(西宮市)

がありますので、ご相談ください。

2)話を聞いてもらいたい

性暴力被害者支援センター・ひょうご」はメールでもホットライン(電話)でもご相談できます。男性の場合は「カウンセリングオフィスPomu」(有料)または「兵庫県立男女共同参画センター」の男性相談(無料)、女性の場合は「NPO法人フェミニストカウンセリング神戸」(有料)や各地の「男女共同参画センター」の女性相談(無料)があります。

3)眠れない、食べれない、怖い夢をみてしまう

一カ月以上続くようであれば日常生活にも影響しかねません。「心のケア」を絞り込んで「心理的支援」ができるところにご相談ください。

警察への相談

撮影時に、強制わいせつ、強制性交等、強要、暴力などがあった場合は、警察(性犯罪110番#8103)に相談しましょう。被害届を出した場合、医療費の公費負担が受けられる場合もあります。