性暴力被害を受けた方が医療機関を受診する前に

NPO法人性暴力被害者支援センター・ひょうごでは、日々さまざまな性暴力被害者やその周囲の方からの相談をメールや電話でお受けし、適切な機関につなぐお手伝いなどをしています。
性暴力被害を受けた方が医療機関を受診する前に、よくお伝えすることがいくつかありますので、下記ご確認のうえ受診ください。
(不安がある場合はメールや電話でご相談をいただいたり、ケース・エリア・タイミングによっては同行も可能です。)

性暴力被害者への医療費助成について

性暴力の被害者は、警察に被害届を出すことで、医療機関での初診料、緊急避妊にかかる費用、性感染症の予防・検査費用、診断書料、人工妊娠中絶などの費用補助制度が利用できます。性暴力被害で医療にかかるときの領収書は必ず保存しておきましょう。

なお、被害届を出していなくてもNPO法人性暴力被害者支援センター・ひょうごでは、医療費などを助成するサポートパックという制度を運用しています(条件有)。

緊急避妊薬について

  • 緊急避妊薬を目的に受診する場合は、院内処方可能な機関か病院を絞り込んで受診するほうがスムーズです。緊急避妊薬はどの薬局にも常に在庫があるわけではないからです。
  • 病院を絞り込んだら事前に電話で値段を確認し、費用を準備してから行きましょう。緊急避妊薬は保険がきかないため、処方する医療機関によって費用が異なります。
    また、休日夜間は割増料金がかかることもあります。

※緊急避妊薬は性暴力被害から72時間が有効とされていますが、それを過ぎていても全く効果がないというわけではないため、あきらめず産婦人科に相談してみましょう。ピル以外に避妊リングは120時間有効とされています。

性感染症の検査について

性暴力被害直後は、性感染症の検査をしても正確な結果が出ません。
性感染症の検査を受けるときは、性暴力被害のあった日から2週間~8週間以上過ぎてから受けましょう(性感染症の種類により潜伏期間が異なります)。

ただし、被害直後に検査で陰性(かかっていない)とされたものが、潜伏期間後に陽性(かかっている)とされた場合は、この被害により性感染症にかかったとされ、被害届を出して加害者が逮捕された場合、加害者の罪は重くなります。

※兵庫県内の保健所では、性感染症の検査を無料・匿名ですることができます。

男性/男児の性被害は何科を受診するのか

男性/男児の性被害は、被害内容によって診療科が異なります。
肛門にケガをしている場合は外科、(子どもの場合は小児外科)、ペニスにケガをしている場合は泌尿器科を受診してください。