市民講座「地域における性教育~子どもへの性被害の現状をふまえて」を豊岡市民プラザほっとステージで開催しました

2019年4月13日に市民講座「地域における性教育~子どもへの性被害の現状をふまえて」を豊岡市民プラザほっとステージで開催しました。

2017年7月に刑法が110年ぶりに改正され、とくに子どもへの性暴力に関心が高まっています。
内閣府の調査(2018年3月公表)では、性被害時期について18歳未満と答えた人が26.8%、うち15歳以下が21.3%を占めています。子どもの場合は被害の出来事の意味もわからず、誰にも相談できないという現実があります。
子どもが性暴力や虐待に遭ったときに“助けて”とSOSを出せるためには、周囲の大人が正しい知識と対処方法を身につけていることが必要です。
本講座では、医療、学校、保護者、行政など子どもを見守る立場の方々を対象に、子どもたちの性をめぐる現状と、緊急対応を含む適切な対応について学んでいただきました。

主催者である田口奈緒(県立尼崎総合医療センター産婦人科医)と立命館大学総合心理学部教授の仲真紀子さんの講演を聞いた後、スタッフが「相談をされた時の聞き方」のよい例とよくない例のロールプレイをしました。仲教授の解説を受けつつ、参加者同士でも「聞き方」の練習をしてみると「子どもの気持ち」「子どもから『秘密にしてね』と言われたときの大人の気持ち」が体感できました。

参加者は45人で、医療関係者、豊岡こども家庭センター、豊岡市こども支援センター、豊岡市教育委員会、学校関係者、民生委員・児童委員、警察、市民など様々な立場の方が参加され、子どもを見守る連携への一歩を築くことができたと思います。新聞を見て参加した、後援団体のホームページを見て参加したという方もおられました。

参加者の声(アンケートより)

難しい内容を平易に説明してくださり、参考になった。テレビ、ネットの中だけの事ではなく、いつ、実際に関わることになるかもしれない。誰でも間接的にでもお役に立てたらなあと感じました。
「地域における性教育」という題にまずひかれました。地域の大人が子どもを守るための具体的な行動目標があり、分りやすかったです。この内容、もっとたくさんの人と共有したいと思いました。子どもへの司法面接も具体的なロールプレイもあり、オープンな質問や話しやすい雰囲気について言葉の選び方、話し方等具体的にイメージしやすかったです。
ロールプレイの大人役をしましたが、何を言っても子ども役の人は「誰にも言わんといて」って繰り返されていました。やはり困りました。実際は両親へはどのように報告するのか、奥は深いんでしょうね。
子どもに被害を打ち明けられた時にどうすればいいかを具体的に教えていただいて良かった。